※この記事には広告リンクが含まれています。
「MBTI、何だった?」
友人との雑談で、たとえばそんな質問が出たとします。話題自体は嫌いではない。でも、結果を言った瞬間に「だからそうなんだ」と性格を決められるのは、ちょっと困る。
かといって、その場で説明会を始めたいわけでもない。
そんなときは、結果を答えるか、場の空気を壊すか、という二択にしなくて大丈夫です。「結果は自分だけで見ておくね」と短く伝え、話したいことへ移る方法があります。
この記事では、友人同士の雑談を中心に、答えない、言葉だけ伝える、画像は渡さない、という範囲の選び方を紹介します。会話例は説明用に作ったもので、実際の体験談でも、相手の反応を保証する台詞でもありません。
相手の好奇心を悪者にせず、自分が話す範囲も小さくしない。そのための、使える一言を一緒に考えてみましょう。
結果を話さないことと、会話を拒むことを分けよう
質問されると、答えない理由まで立派に説明しなければ、と感じるかもしれません。
でも、友人とおしゃべりするために、自分の結果を全部見せる必要はありません。結果は話さず、話題には加わる、という選択もできます。
Myers & Briggs FoundationのMBTI倫理規定では、受検は自発的なもので、タイプを他の人へ明かすかは本人が決めるとされています。結果の第三者への共有にも本人の許可が必要とされています。
Myers & Briggs Foundationの倫理規定
これは専門家がMBTIを扱う際の規定ですが、雑談でも本人が話したい範囲を尊重する考え方は大切にできます。
まず、自分はどこまでなら話したいのかを分けてみましょう。
結果の文字自体を言いたくないのか。言ってもよいけれど、画像は送りたくないのか。特定の友人へは話せても、グループ全員には広めたくないのか。
同じ「答えたくない」でも、必要な言葉が変わります。
文字も伏せたいなら「結果は自分だけで見ておくね」。画像だけなら「文字で話すのはいいけど、画像は送らないでおくね」。そこまで具体的に言えば、断る対象が分かります。
話さない項目が一つあっても、その人と話したくないという意味にはなりません。
理由を話したければ、「先にタイプで見られると話しにくいから」と添えられます。理由を言いたくないなら、結果は伏せるという答えで止めても構いません。
長い弁明を作ってからでないと断れない、という順番にしないこと。まず範囲を伝えるだけでも、相手が次に何を聞くか考える材料になります。
自分の希望を言葉にすること自体を学びたい人には、アサーションを扱う入門書という選択肢もあります。
「まだ知らない」「今は話さない」を、別々の返事にする
答えたくないとき、とっさに「忘れた」と言いたくなることもあるでしょう。
本当に忘れたならそのままでよいのですが、覚えているのに言うと、「じゃあ結果の画面を見よう」と話が進むことがあります。
断るつもりが、結果を探す時間に変わってしまう。思っていた方向と違いますよね。
そこで、知らないことと、今は話さないことを分けます。
未受検なら「受けていないから分からないよ」。サービス名を覚えていないなら「何の結果だったか確認できていないんだ」。伝えたくないなら「結果は今日は話さないでおくね」。
これは相手を納得させるための分類ではなく、自分が望んでいない次の動きを増やさないための言い方です。
「今ここでやってみよう」と勧められた場合も、その場で回答したくなければ「今はやらないよ。別の話なら聞きたい」と返せます。スマホを渡されたからといって、そのまま始めるところまで引き受けなくても大丈夫です。
また、雑談で使われる「MBTI」という呼び名が、実際には16Personalitiesなどを指している場合もあります。
日本MBTI協会は、MBTIでは認定ユーザーの支援を受けながら、自分にしっくりくるタイプを探す過程を重視すると説明しています。一方、16Personalitiesは自らMBTIとは異なる仕組みだと案内しています。同じ四文字に見えても、結果をそのまま交換できるわけではありません。
日本MBTI協会の説明・16Personalitiesの比較説明
自分が利用したのが16Personalitiesなら、その名称で答えると明確です。ただ、違いを解説し終えるまで結果を伏せられない、ということではありません。
「何のサービスかは今分からないし、結果は話さないでおくね」と二つを分けても伝えられます。
言葉が出にくい人は、一番近い返し方を一つだけ選んでおくとよいでしょう。毎回とっさに違う理由を作るより、自分が言いたい内容へ戻りやすくなります。
タイプ当てが始まったら、本人の好みの話へ戻す
結果を言っていないのに、「きっとこのタイプだよね」と推測されることもあります。
遊びとして楽しめる日もあれば、今日はそういう気分ではない日もある。後者なら、当ててもらう役を続けなくて構いません。
説明用の返し方なら、「今日はタイプ当てはしないでおこう。普段どうしているかなら話せるよ」といった形です。
この後に、話したい具体的なことを一つ足します。「休日は朝ゆっくりしたい」「初めて行く店はメニューを先に見たい」など、本人がその場で言える好みです。
タイプを言わない代わりに全人格を説明する必要はありません。今の話題に合う、小さな情報を一つ出します。
たとえば食事の相談中なら、「私のタイプなら何が好きか」より、「今日は静かに話せる店がいい」の方が店を選ぶ材料になります。
友人が「そのタイプなら盛り上げ役でしょ」と言った場合も、「今日は聞く方で参加したい」と、今日どうしたいかへ戻せます。話し方の希望を、タイプが正しいかどうかの論争に乗せずに伝える方法です。
Myers & Briggs Foundationの倫理規定も、タイプを絶対的な行動として説明せず、能力などを表すものとして扱わないよう求めています。
つまり、四文字を聞いたことと、その人の役割や得意不得意を知ったことは同じではありません。
当てる会話から、聞く会話へ変えてみましょう。
自分が質問する側なら、「そういうとき、あなたはどうしたい?」と本人に尋ねます。説明に合う答えを引き出すより、その人の答えを聞く方へ向きを変えます。
もちろん、何でも具体的に話せるとは限りません。「そのことも今は話さない」で終わる余地を残しておきます。別の質問を次々に出すことが、断りにくさを増やさないようにしたいところです。
本で会話を考えるなら、タイプの当て方より、自分と相手の考えをどう言葉にするかを扱う資料が今回の目的に合います。
結果の画像は、言葉で話すこととは別に決める
結果を口頭で話した後に、「その画面、グループにも送って」と言われたら。
そこで初めて、画像までは広めたくないと気づいても遅くありません。話したことと、画像を配ることを分けて返事します。
「ここで話すだけにしたいから、画像は送らないでおくね」。それで、どの使い方を望んでいないかが伝わります。
画像には、結果の文字以外の情報が写る場合もあります。表示名、割合、コメントなど、自分が今回話すつもりでなかった部分が含まれていないかも、送信前に見ておきます。
送りたい範囲が文字だけなら、画像を加工するより、サービス名と結果を自分で文章にする方法もあります。ただし、文章なら他の人へ広がらないという保証になるわけではありません。
少人数で話していても、別のグループで名前と結果を並べてよいかは別の話です。「ほかの人へは伝えないでね」と、自分の希望を具体的に添えられます。
すでに伝えられてしまった場合には、「タイプを言ったこと」全体を後悔する説明より、してほしい対応を短く言います。
たとえば「私の名前と結果をほかの人へ送るのはやめてほしい。送った投稿は消してもらえる?」という頼み方です。これは対応を求める例であり、削除すれば見た人の記憶まで消えるという意味ではありません。
相手が「悪気はなかった」と返したときも、悪気の有無だけを話し続けず、「今後は先に聞いてほしい」と次の行動へ戻せます。
聞く側も、本人がその場で話したからといって、名簿のようにまとめて配らないこと。面白い表を作る前に、そこへ載る人が公開範囲を選べているかを大切にしましょう。
言い方を考える際には、自分の希望と、相手へ頼む行動を一文ずつ分けて下書きする方法があります。説明を長くするより、何を変えてほしいかが見えます。
『アサーション入門』は、タイプより伝え方を学びたい人へ
結果を伏せる言い方だけでなく、日常の自己表現を考えたい人には、平木典子さんの『アサーション入門――自分も相手も大切にする自己表現法』が候補になります。
講談社の書誌では、講談社現代新書の一冊で、紙版は176ページ、2012年2月17日発売、ISBNは9784062881432です。楽天ブックスにも同じ書名、著者、ISBNで掲載されています。
出版社は、アサーションを自分も相手も大切にする自己表現として紹介しています。目次には、考え方や伝え方を扱う章が並びます。
この本はMBTIの検査結果を解説する公式ガイドではありません。自分のタイプを確定したい人のためではなく、「言いたいことをどう伝えるか」という今回の困りごとから選ぶ関連書です。
ここを分けると、読みたい本が見つけやすくなります。タイプの意味を知るための資料と、友人へ話す範囲を伝えるための資料では、目的が違うからです。
読む前に、困ったやり取りを一つだけ思い浮かべてみましょう。「断るとき、理由をどんどん足してしまう」「希望を言う前に、相手の反応を想像して止まる」といった自分の場面です。
その場面で何を伝えたいかを言葉にしてから目次を見ると、学びたい点を選べます。読み終えたら必ず会話が成功する、という期待より、自分の言葉を考える材料にする使い方が合います。
読みながら返し方を考えるときは、相手へ言いそうな一文を実際に声へ出してみます。丁寧でも自分には堅すぎるなら、伝えたい範囲を保ったまま普段の言葉へ戻してみてください。
購入するなら紙版と電子版を分け、読みたい形式を選びます。紙のページへ印を付けたいのか、手元の端末で読みたいのか。内容への関心に加え、自分が開きやすい形も大切です。
聞く側になったら、返事を受け取った後で話題を選ぶ
自分が結果を聞かれる日もあれば、相手へ聞きたくなる日もあります。
親しくなりたいから、共通点を見つけたいから。そんな入口だったとしても、相手が話したいかは別に聞けます。
「もし話したければ、どんな結果だった?」と尋ね、答えない選択をそのまま受け取ります。そこで「え、なんで?」を続けると、最初に付けた条件が消えてしまいます。
相手が「結果は話さないでおく」と言ったら、「分かった」と返し、別の話題へ進みます。断る理由を当てたり、伏せる人の性格を分析したりしなくても会話は続けられます。
代わりの話題は、性格の全体像を探る質問より、いま共有できることへ。目の前の料理、最近見た作品、今度行きたい場所など、その場で答えやすいものを選びます。
結果を教えてもらったときも、「やっぱり」と結論を急ぐ前に、「自分ではどの説明が気になった?」と本人の受け止め方を聞けます。説明がしっくり来ないという答えも、そのまま受け取ります。
別のタイプに違いないと訂正する役を引き受けないこと。友人の一場面だけで、その人自身の理解の過程まで置き換えられるわけではありません。
また、全員が結果を発表する流れになったら、順番だけで進めず、話さず参加する人も含められる話題へ変えられます。
たとえば「旅行なら何を最初に決めたい?」という話なら、結果を知らない人も、伏せたい人も、自分が話せる範囲で参加できます。その答えからタイプを再び当てるゲームへ戻さず、希望の違いとして楽しみましょう。
四文字がそろわなくても、一緒に話せる材料はあります。詳しい人だけが解説役になり、ほかの人が判定されるだけになっていないか、ときどき会話の向きを見直せます。
次に聞かれたときの一言を、今の自分に合わせて選ぶ
MBTIを聞かれても、結果を話すか、どこまで伝えるかは自分で選べます。
大切なのは、毎回完璧に返すことより、答えたくない項目と、いま話せることを分けておくことです。
結果そのものを伏せたいなら「自分だけで見ておくね」。画像を送らないなら「ここで話すだけにしたい」。タイプで決められたくないなら「今日どうしたいかなら話せるよ」。
今の自分に近い一つがあれば、それを入口にできます。
以前は話したけれど、今回は伏せたいという選択もできます。「前は言ったじゃん」と返されたら、「うん、今回はここまでにしておく」と今の希望を伝えます。過去の一度を、毎回の約束にしなくても大丈夫です。
相手を説得し切るために、自分の考えを何重にも説明する必要はありません。希望を伝えた後も同じ質問が続くなら、「その話はここまでにしよう」と区切る方法があります。
四文字を渡さなくても、あなた自身の言葉で話せます。
何が好きで、今日はどうしたくて、何を話したいのか。会話の先に残したいのは、当てられたタイプより、その場の本人の言葉です。
コメント