MBTIの劣等機能とは?主機能の正反対にある第4の機能の見つけ方と16タイプ一覧、ストレスで出るグリップと付き合う5つのポイント

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MBTIについて調べていると、「主機能」「補助機能」と並んで「劣等機能」という言葉を目にします。名前の響きから「苦手なところ」「弱点」のように受け取って、少し不安になった人もいるかもしれません。

この記事では、劣等機能の意味、自分の劣等機能の見つけ方、ストレスとの関係、付き合い方を順に紹介します。

目次

MBTIの劣等機能とは何?

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まずは、劣等機能がタイプの中でどんな位置にあるのかと、「劣等」という名前から誤解されやすい点を確認しましょう。

主機能の正反対にある第4の機能

日本MBTI協会のサイトに掲載されている園田由紀氏の講演要旨によると、ユングは、私たちの心の働きを、情報を集める知覚機能(感覚Sと直観N)と、情報をまとめる判断機能(思考Tと感情F)に分けて考えました。そのうえで、心がまとまって動くためにはこれらの機能に序列があるとし、個人がもっとも優位にする心を主機能、それを補佐する心を補助機能、主機能と補助機能をサポートするのを第三機能、もっとも劣位にする機能を劣等機能と呼びました。これはタイプダイナミクスと呼ばれる理論だと説明されているのです。

マイヤーズ&ブリッグス財団の解説でも、タイプダイナミクスは心の機能を、自然に使う順番と発達の順に、主機能(第1)、補助機能(第2)、第三機能(第3)、劣等機能(第4)として表すものだとしています。なお、ユングは「機能(function)」と呼びましたが、同財団は「プロセス(process)」という言葉を使っているのが特徴です。

劣等機能の位置づけについて、財団は、主機能とあらゆる点で正反対の機能だと説明しています。主機能が心のエネルギーと注意をもっとも多く受け取るのに対して、劣等機能が受け取るのはもっとも少ない量です。例として、主機能が内向感情であれば、劣等機能は外向思考になると書かれていました。機能の種類(感情と思考)だけでなく、エネルギーの向き(内向と外向)も逆になる点がポイントです。

財団の別の解説ページでは、タイプダイナミクスによって、主機能とその向き、補助機能、外に見せている部分と見えにくい部分、機能を使う順番、ストレス反応、生涯にわたる発達の道筋がわかるとしています。ストレス反応の項目には、主機能の使いすぎと、極度のストレス下で劣等機能に「つかまれる」ことが挙げられていました。劣等機能は、タイプの4文字がもつこうした情報の一部として説明されているわけです。

財団は、4つの機能を「性格の車」にたとえています。主機能は運転手、補助機能は助手席で運転手を支える人、第三機能は後部座席でイヤホンをしてスマホを見ている「ティーンエイジャー」、そして劣等機能は後部座席のチャイルドシートにいる赤ちゃんです。赤ちゃんが眠っていれば運転手はその存在に気づかないように、劣等機能もふだんは意識されにくいというわけです。

講演要旨は、ユングがどの機能もエネルギーも誰もが持っていて全部使えるが、手に利き手があるように心にも利き手(指向)があると考えた、とも紹介しています。利き手でないほうの手も使えないわけではないように、劣等機能も心の一部として常に存在していると捉えると理解しやすいでしょう。

「使えない機能」ではない

「劣等」という名前から、劣等機能を「使えない機能」「欠点」と考える人もいますが、公式の説明はそうなっていません。マイヤーズ&ブリッグス財団は、私たちはタイプの4文字に含まれない機能も含めて、すべての心の機能を使っていると説明しています。そのうえで、劣等機能はもっとも発達しておらず意識されにくいため、使うのが難しく、使ったときに自分が無能で居心地が悪いように感じることがある、としているのです。

日本MBTI協会のよくある質問も、MBTIは私たちの心のパターンや心の習慣を意識的に見直し、誰もが生まれながらに持っているすべての心の機能を発達させていくきっかけを提供する検査だと説明しています。また、MBTIは個人をタイプに分類したり、性格を測定・診断・評価したりするツールではなく、一人ひとりが自分の心を理解するための座標軸として使うことを最大の目的としているそうです。

マイヤーズ・ブリッグス社も、MBTIは能力やスキルを測るものではなく、根底にある性格の好み(指向)を示すものだと説明しています。好みは必ずしも行動に表れるとは限らず、人は状況に応じて行動を変えられるからです。同社はMBTIを「テスト」ではないとし、正解も不正解もなく、最も良いタイプというものもないと説明しています。採用や選考に使うべきではないとしているのも、同じ理由からです。

この考え方を劣等機能に当てはめると、たとえば劣等機能が外向思考の人でも、仕事で論理的に段取りを組むことは十分にできます。ただ、財団の説明にあるように、使っているときに居心地の悪さや自信のなさを感じやすい、という違いとして読むのが自然です。

つまり、劣等機能が示すのは「その分野の能力が低い」ということではなく、「ふだんあまり意識して使っていない心の働き」だと考えるのが公式の見方に近いでしょう。講演要旨の中でも、劣等機能は人生の後半に開発することで大きく成長をとげられる「自分の内なる教師」として重要な役割を担っているとされていました。

劣等機能はふだんは目立たないため、自分にとっての「当たり前」の裏側にある、見落としやすい領域を教えてくれる存在でもあります。名前の印象だけで落ち込む必要はないということです。

自分の劣等機能はどう見つける?

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劣等機能は、タイプの4文字から割り出すことができます。仕組みと、16タイプそれぞれの主機能と劣等機能の組み合わせを確認しましょう。

4文字から主機能を割り出す

マイヤーズ&ブリッグス財団によると、主機能と補助機能は、タイプの4文字のうち真ん中の2文字(S・NとT・F)にあたります。どちらが主機能になるか、またそれぞれを外向で使うか内向で使うかは、最初の文字(EかI)と最後の文字(JかP)で決まるそうです。

手順は次のとおりです。最後の文字がJなら判断機能(TかF)を、Pなら知覚機能(SかN)を外の世界で使います(外向させます)。最初の文字がEの人は主機能を外の世界で使うので、外向させている機能がそのまま主機能になります。Iの人は主機能を内面の世界で使うので、外向させている機能は補助機能のほうで、残りの機能が内向の主機能というわけです。

なぜ補助機能が必要なのかについても、財団は説明しています。主機能だけを使っていると、情報を集め続けて決められない、あるいは新しい情報を取り入れずに決めつけてしまう、といった偏った性格になります。そこで補助機能が、知覚(情報を集める)と判断(決める)のバランスをとり、外向と内向のバランスもとっているのです。主機能が知覚機能なら補助機能は判断機能、主機能が判断機能なら補助機能は知覚機能になります。

財団の例では、ENFPは最後の文字がPなので知覚機能のN(直観)を外向させ、Eなのでこれが主機能となり、主機能は外向直観です。ISTJは最後の文字がJなので判断機能のT(思考)を外向させますが、Iなので外向思考は補助機能となり、主機能は内向感覚になります。

主機能がわかれば、劣等機能は簡単に導けます。財団によると、劣等機能は主機能の正反対で、第三機能は補助機能の正反対です。ENFPの主機能である外向直観の反対は内向感覚、ISTJの主機能である内向感覚の反対は外向直観になります。第三機能と劣等機能の文字は、どちらもタイプの4文字には出てきません。

財団は、ENFJとISTPでも手順を示しています。ENFJは最後がJなので感情を外向させ、Eなのでこれが主機能(外向感情)となり、補助機能は内向直観です。ISTPは最後がPなので感覚を外向させますが、Iなので外向感覚は補助機能で、主機能は内向思考になります。この場合、ENFJの劣等機能は内向思考、ISTPの劣等機能は外向感情です。

日本MBTI協会の講演要旨も、マイヤーズが独自に開発したJP指標によって、知覚機能と判断機能のどちらを外向で使っているかがわかるようになり、MBTIのタイプがわかると指向の序列もわかるようになったと説明していました。

16タイプ別の主機能と劣等機能

マイヤーズ&ブリッグス財団は、外向と内向の向きを4つの心の機能に当てはめた8つの主機能を紹介し、それぞれに当てはまるタイプとキーワードを示しています。劣等機能は主機能の正反対なので、次のように整理できるでしょう。

  • 外向感覚(ESTP・ESFP):キーワードは「体験する」。劣等機能は内向直観
  • 内向感覚(ISTJ・ISFJ):キーワードは「記憶する」。劣等機能は外向直観
  • 外向直観(ENFP・ENTP):キーワードは「ブレインストーミング」。劣等機能は内向感覚
  • 内向直観(INFJ・INTJ):キーワードは「ビジョンを描く」。劣等機能は外向感覚
  • 外向思考(ESTJ・ENTJ):キーワードは「組織化する」。劣等機能は内向感情
  • 内向思考(ISTP・INTP):キーワードは「分析する」。劣等機能は外向感情
  • 外向感情(ESFJ・ENFJ):キーワードは「調和させる」。劣等機能は内向思考
  • 内向感情(ISFP・INFP):キーワードは「価値づける」。劣等機能は外向思考

財団のタイプ表でも、たとえばISTJは主機能が内向感覚、補助機能が外向思考、劣等機能が外向直観と示されています。第三機能については「感情(FeまたはFi)」のように向きを決めずに書かれていました。第三機能の向きはタイプの専門家の間でも議論があり、財団は自分の経験から選んでよいとしているからです。主機能が外向なら残りはすべて内向だと考える専門家もいれば、本当のバランスのためには第三機能は補助機能と逆の向きであるべきだと考える専門家もいる、と紹介されていました。

注意したいのは、この表はあくまで自分のタイプがわかっている場合の読み方だという点です。日本MBTI協会は、自分のタイプはふだん自然に行っていることなので気づきにくく、必要に応じてほかのタイプも使っているため、自分ひとりで自分のタイプを分析するのは非常に困難だとしています。無料の診断の結果だけで劣等機能を決めつけず、ベストフィットタイプを確かめたうえで読むのが安全でしょう。

内向の人については、もう1つ知っておきたい点があります。財団によると、内向の人は主機能を内面で使うため、周りの人に見えるのは外向させている補助機能のほうです。そのため内向の人は自分の核を理解されていないと感じることがあり、外向の人も豊かな内面の世界を見てもらえないと感じることがあるそうです。他人の行動だけを見て主機能や劣等機能を推測するのが難しいのは、こうした仕組みがあるからでもあります。

劣等機能はいつ表に出る?

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ふだんは意識されにくい劣等機能も、ある条件のもとでは表に出てくるといわれています。きっかけと、8つの劣等機能それぞれの表れ方を見ていきましょう。

強いストレスで「グリップ」に

マイヤーズ&ブリッグス財団は、ストレスの段階を2つに分けて説明しています。通勤中のパンクや、子どもの急な発熱で学校へ迎えに行くといった日常的なストレスでは、人はもっとも得意な主機能に頼りがちになります。頼りすぎると主機能が誇張された形で出て、「自分の長所の戯画」のようになるそうです。財団は、主機能が誇張されたときの例として、外向思考なら冷たく理屈っぽくなり他人の論理の甘さを批判する、外向感情なら誰にとって何が最善かを自分がわかっていると言い張り、表面的な調和を押しつける、といった様子を挙げていました。

一方、病気、疲労、身体的・心理的なトラウマ、人生の大きな転機などの極度のストレスがかかると、劣等機能が意図せず表に出て、主機能と補助機能を圧倒しようとすることがあります。財団はこれを、劣等機能に「つかまれた(in the grip)」状態と表現していました。主機能と補助機能の資源が使い果たされたときにも現れることがあり、その人は「自分に何が起きたのかわからない」と言うことがあるそうです。

財団はこの様子を、ジキル博士とハイド氏のようだとたとえています。さきほどの車のたとえでいえば、チャイルドシートの赤ちゃんが運転している状態です。劣等機能は子どもっぽく未熟な形で現れ、生活に混乱をもたらすことがあるとも書かれていました。

日本MBTI協会の講演要旨でも、ストレスがかかったり疲労困憊の状態になったりすると意識のレベルが低下し、無意識に支配されやすくなるため、劣等機能が勃発して本来のその人らしくない自分が表出すると考えられている、と説明されています。

グリップは一時的なものとは限りません。マイヤーズ・ブリッグス社が公開しているナオミ・クエンク氏の冊子『In the Grip』の見本ページでは、ストレスや病気、疲労にくり返しさらされると、頻繁に、あるいは習慣的に「らしくない」反応が起きやすくなると説明されていました。何か月も何年もグリップの状態が続くことはあるかという問いに、短く答えれば「イエス」だとも書かれています。

どんなことがきっかけになりやすいかはタイプによって違います。同じ冊子の見本ページでは、主機能が外向感覚のタイプ(ESTP・ESFP)にとってのストレス要因として、締め切り、自由な時間の少ない厳格な決まりごと、長期的な計画、状況をコントロールできないこと、あいまいな指示、変更の余地のない約束が挙げられていました。グリップを引き起こしやすい要因の1つとして、将来のことに過度に集中することも示されています。

8つの劣等機能の表れ方

マイヤーズ&ブリッグス財団は、劣等機能が表に出たときの様子を8つの機能ごとに紹介しています。ふだんその機能を主機能として使っている人の姿とはまったく違い、未熟で極端な形になる点に注意して読んでください。

自分のタイプに当てはめるときは、前の章の一覧で劣等機能を確認してから該当する項目を見ます。たとえばISTJやISFJは主機能が内向感覚で劣等機能が外向直観なので、「外向直観」の項目が目安です。ENTPやENFPは主機能が外向直観で劣等機能が内向感覚なので、「内向感覚」の項目を読むことになります。

  • 外向感覚:外の細かく重要でない事柄に執着する、食べすぎや飲みすぎなど感覚的な快楽にふける、周りを敵対的で危険なものと見る
  • 内向感覚:内面の関係のない事実や細部に執着する、内にこもって落ち込む、想像上の体の不調に意識が向く
  • 外向直観:細部や事実を見失う、衝動的に行動する、多くの可能性を心配して将来を悲観する
  • 内向直観:差し迫った災難の空想にとらわれる、意味のないところに意味を見いだす
  • 外向思考:他人に過度に批判的になる、自分の無能さを正そうと急いで行動して裏目に出る
  • 内向思考:自分自身に過度に批判的になる、白か黒かで判断する、絶対的な真実を追い求める
  • 外向感情:感情的に論理を振りかざす、人間関係に過敏になり強い感情的反応を示す
  • 内向感情:感情に過敏になり、強い感情を抱くことを恐れて隠そうとする

日本MBTI協会の講演要旨にも具体例があります。主機能が内向感覚の人の劣等機能である外向直観が勃発すると、将来について悲観的な可能性だけを見るようになり、反対に外向直観が主機能の人の劣等機能が勃発すると、ふだんは気にかけない細かい事実にこだわり始め、重箱の隅をつつき始めるそうです。

財団によると、外向の人はグリップの状態になると内面の世界に閉じこもり、引きこもりがちになったり落ち込んだりすることがあります。内向の人は、劣等機能を外の世界で表に出しやすく、人に見せたくない否定的な面を見せてしまうことがあるそうです。

グリップの状態では、私たちはもっとも居心地が悪く、自信がなく、使える手立てがもっとも少ない世界に押し出されると財団は表現しています。上の一覧を「自分はこういう欠点がある」と読むのではなく、「強く疲れたときに自分に起こりやすい変化のサイン」として読むと、早めに気づくための手がかりになるでしょう。

劣等機能とはどう付き合う?

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劣等機能は避けられるものではありません。グリップから戻るための手がかりと、長い目で見た成長、使うときの注意点を確認します。

グリップから戻るための手がかり

日本MBTI協会の講演要旨は、私たちは自分の無意識をコントロールできないものの、意識した部分はコントロールできると説明しています。自分の心のパターンが意識化されていると、劣等機能が勃発したときのパターンも認識しやすくなり、自分らしからぬ状態に陥らない選択を自らとることも可能になるそうです。

さらに、日ごろから利き手ではない心、つまり第三機能と劣等機能を意識的に開発し成長させていると、劣等機能に支配される状態から逃れやすくなり、ストレスの影響下でもそこから抜け出しやすくなるといわれている、と書かれていました。

同じ講演要旨は、主機能は個人の心を先導する心で、内在化したモチベーションと密接な関係があり、人は主機能が満足するように生きたり選択肢を選ぼうとしたりするといわれる、とも説明しています。財団も、良いタイプの発達の土台は、主機能を支えるよく発達した補助機能だとしていました。ふだんから自分の主機能と補助機能が生きる時間を確保しておくことも、極端な疲れをためないための備えになりそうです。

クエンク氏の冊子『In the Grip』の見本ページでは、読者が自分について考えるための問いが並んでいます。いちばん自分らしいときはどんな様子か、自分らしくないときはどう違うか、どんな出来事や状況がその反応を引き起こしやすいか、自分や周りの人が元の状態に戻るのを助けるために何ができるか、逆に妨げるのは何か、といった内容です。

日常で試すなら、これらの問いへの答えをノートに書き出しておく方法があります。冊子も、答えを書き留めておけば後で見返せると勧めていました。自分がグリップに入りやすいきっかけを知っておけば、疲れがたまっているときに大きな決断を先延ばしにするなど、早めに手を打ちやすくなるはずです。

もっと詳しく知りたい人のために、講演要旨では日本語の参考書として、クエンク著・園田訳の『MBTIタイプ入門:タイプとストレス編』(2007年、JPP株式会社)が紹介されています。タイプダイナミクス全般については『MBTIへの招待』や『タイプ入門:タイプダイナミクスと発達編』も挙げられていました。

同じ冊子は、こうしたグリップの体験を、正常な性格の予測可能で適応的な、必要な表れと捉えています。自分や家族、同僚が「おかしくなった」と心配する必要はなく、一時的な出来事として、そこから得られる新しい情報を活用できるという立場です。

人生後半の成長と注意点

マイヤーズ&ブリッグス財団は、劣等機能の発達は通常、中年期の後半にやってくると説明しています。大きなストレスの源にもなれば、大きな個人的成長の種にもなり、多くの場合はその両方だそうです。

例として、主機能が直観の人の劣等機能は感覚で、細部に気づいて注意を払うことや今に集中することに興味が薄く、自信も持ちにくいと書かれていました。タイプへの理解は、そうした人が感覚の働きを理解し、評価し、取り入れ始めるための個人的成長と、より健全な人間関係の機会になるといいます。

劣等機能の前に、第三機能の発達も中年期ごろに訪れると財団は説明しています。例として、主機能が思考で補助機能が感覚のタイプ(ESTJ・ISTP)は第三機能が直観で、若いころのように実用のためではなく学ぶこと自体のために講座を受け始めることがあるそうです。主機能が思考で補助機能が直観のタイプ(ENTJ・INTP)は第三機能が感覚で、大工仕事や機織りなど手を動かす活動を始めることがあると書かれていました。年齢とともに、ふだん使わなかった機能へ関心が広がっていくイメージです。

財団はまとめとして、劣等機能は私たちを居心地悪くさせたり落ち込ませたり恥ずかしい思いをさせたりするため、避けるべきだと考える人もいるが、避けようとしても避けられないし、避けたいとも思わないはずだと述べています。劣等機能が意識に噴き出すのには理由があり、立ち止まって一歩下がり、見落としているものに気づく助けになるからです。

使うときの注意点もあります。クエンク氏の冊子は、個人について一般化するときは常に慎重であるべきだとし、冊子の情報は「処方」ではなく「示唆」として、確定的なものではなく考えるきっかけとして見るよう勧めていました。劣等機能を他人の欠点を説明するラベルとして使うのは、こうした趣旨から外れてしまいます。

日本MBTI協会も、MBTIはレッテル付けをまったく目的としていないと説明しています。劣等機能の知識は、まず自分の「らしくない」瞬間を理解するために使うのがよいでしょう。なお、協会のよくある質問によると、MBTIは日本では18歳以上で有効とされ、心の健常な面に焦点をあてるもので精神的な病気の面は見ないとされています。強い落ち込みが続くような場合は、タイプの知識だけで片づけないことも大切です。

まとめ:MBTIの劣等機能を理解する5つのポイント

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劣等機能は、MBTIのタイプダイナミクスで第4に位置する、主機能の正反対の心の働きです。公式の解説から、押さえておきたい点をまとめます。

  1. 劣等機能は主機能とあらゆる点で正反対で、ふだんは意識されにくい
  2. 「使えない機能」ではなく、MBTIが示すのは能力ではなく好み
  3. 4文字のEとI、JとPから主機能を割り出せば、劣等機能もわかる
  4. 極度のストレスや疲労で表に出る状態を「グリップ」と呼ぶ
  5. 劣等機能の発達は人生の後半に訪れ、成長の種にもなる

まずは自分の「らしくない」瞬間を振り返り、劣等機能の知識を自己理解に役立ててみましょう。

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この記事を書いた人

性格タイプに関する考え方を、自己理解や人との関わりを振り返るヒントとして紹介する編集部です。タイプだけで人柄や相性を決めつけないことを大切にします。

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