MBTIのZ型問題解決って何?S・N・T・Fの四つの視点で、読書会の時間変更を考える仮の例と、話し合いの進め方を一緒に見ていこう

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読書会の開始時刻を、19時から18時に早める?
早く帰れるのは助かる。でも、仕事が終わらなくて来られない人はいないかな。会場の都合もあるし、そもそも、なぜ1時間早める話になったんだっけ。

これは、話し合い方を考えるための仮の読書会です。実際の参加者の会話や、筆者が運営した体験ではありません。

こんなとき、MBTIの「Z型問題解決」は、S・N・T・Fの四つの視点を順に確かめる手がかりになります。誰がどのタイプかを当てる作業ではなく、話の中で抜けている問いを拾うために使ってみよう。

The Myers-Briggs Companyの公式解説では、SからN、次にT、最後にFへ進むZ型の意思決定モデルを紹介しています。自分の好みの視点だけに寄らず、四つとも使う考え方です。

具体的な情報を見る。別の可能性を考える。案を筋道立てて比べる。人への影響や価値を考える。この順番を、さっきの時刻変更へ当てはめてみます。文字だけを覚えるより、何を話せばいいか見えやすくなるよ。

目次

最初はSの視点。時刻を変えたい理由を、確かめられる事実へ

まずは、今どうなっているかを並べてみよう。SはSensingの頭文字で、ここでは具体的な事実や、これまでの状況へ目を向ける視点として扱います。

その前に、SNTFと四文字が並ぶので、タイプ名と混ぜないようにしよう。MBTIのタイプを表す四文字は、EかI、SかN、TかF、JかPという四組からできています。一方、このモデルのS→N→T→Fは、一つの問題を見る視点の順番。新しい「SNTF型」という性格タイプを作っているわけではありません。

SとNの両方、TとFの両方を使うところが、この話の要点です。自分の四文字にSが入っていなければ事実を確かめられない、Fが入っていなければ人への影響を考えられない、という読み方にはしないでね。誰かの文字に合わせて質問を省くこともせず、議題のほうへ四つの視点を向けます。

仮に、この読書会は月に一度、19時から20時30分まで開いているとします。次回も同じ時刻の予定だけれど、終わるのを早くしたいという意見が出た。そこで開始を18時へ動かす案が浮かんだ、という設定です。

この段階で、18時開始の賛成・反対を決めなくて大丈夫。今ある情報と、まだ聞いていないことを分けてみます。

毎回90分かかっているのか。予定より延びた回があったのか。会場を借りられる時間は何時までか。早く終えたいのは帰宅の都合なのか、長さそのものが負担なのか。最後の二つは、参加者へ聞くまでは未確認として残します。

ここ、ちょっと立ち止まりたい。「みんな遅いと思っているはず」と書くと、聞いていない人の気持ちまで、決まった事実のようになってしまうんだね。

確かめたことには、日時や確認先も添えておくと使いやすいよ。「前回は20時40分終了。予定より10分延長した」「次回の会場の利用時間は、まだ確認していない」という具合です。前の回の記録と、これから調べることを同じ欄に混ぜずに済みます。

そして、相談の題を一度書き直してみよう。「18時開始にするか」より、「参加しやすさを保ちながら、終わりを早める方法はあるか」。後者なら、開始時刻だけに話を絞る前に、考える余地を残せます。これは本稿の仮例での問い直しで、公式の質問項目ではありません。

事実を集める段階が、誰かの提案をつぶすための追及にならないようにもしたいね。分からないことを分からないまま表示して、次に考える材料をそろえる。その役割として使ってみてください。

基本の用語も一緒に読みたい場合は、日本MBTI協会が基本書として紹介する『MBTIへのいざない』が学習候補になります。

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次はNの視点。18時開始のほかに、どんな案がある?

事実を並べたら、今度は案を広げてみよう。NはIntuitionを表す文字です。Z型モデルでは、現在の情報から、別の可能性や新しい見方へ目を向けます。

さっきの相談の題を、もう一度見てね。終わりを早めたいのであれば、始める時刻を1時間早める以外の考え方も出せそうです。

19時開始を保って、会を60分にする。扱う章を少なくして、続きは翌月にする。18時30分からの回を一度だけ試す。あるいは、長引いているのが近況報告なら、本の話の時間と分ける。どれも、この仮の読書会のために挙げた案です。

お、開始時刻を動かす話から、何に時間を使うかという話も出てきた。

この段階では、出てきた案をすぐ採用する必要はありません。実行できるかが未確認のものも、候補として置いておけます。候補と決定を同じ見出しの下へ書かないだけでも、あとで議事メモを読んだ人の取り違えを避けやすくなります。

逆に、案を増やすことが目的になって、話がどこまでも広がるなら、最初の問いへ戻ろう。参加しやすさと終了時刻の相談だったね。新しい会を何種類も作る話や、全員の読書習慣を変える話まで、一度に引き受けなくて大丈夫です。

案を残すメモには、内容と、確かめる必要のある条件を一組で書いてみます。「60分へ短縮する案。進行の内容を見直す必要がある」「18時30分の案。参加可能な人を確認する必要がある」。可能性を出した人が、その場ですべての裏付けを用意できなくても、次の作業へつなげられます。

ここでも、人に文字を貼り付けないでね。「Nの人がいないから案が出ない」ではなく、「ほかの案を考える時間を、まだ取っていなかったかも」と進め方を見ます。公式のZ型モデルも、自分のタイプに含まれない視点まで使うことを促しています。

誰かを別のタイプに変える話ではなく、今の議題へ向ける問いを増やす。そのつもりなら、相手の結果を知らなくても、まず自分のメモの作り方から考えられるよ。

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Tの視点で比べる。案ごとに違う物差しを当てていない?

候補が出たら、次は比較です。TはThinking。ここでは、筋道や条件を見ながら、案の利点と難点を検討する視点として使います。

仮の候補を二つへ絞ってみよう。Aは18時30分から19時30分、Bは19時から20時。それぞれ60分にする案です。まだ、参加者の賛成がそろった設定にはしません。

比べる欄は、開始と終了の時刻、参加できるかの確認状況、会場を利用できるか、進行を変える必要があるか。AとBの両方で同じ欄を用意してみます。

比べること 仮案A 仮案B
開催時間 18時30分〜19時30分 19時〜20時
所要時間 60分 60分
参加可能な人 未確認 未確認
会場の利用可否 未確認 未確認
従来の90分から減らす内容 検討が必要 検討が必要

こう書くと、AはBより30分早く終わると分かる。一方で、何人来られるかは、まだ比べられません。

分からない欄へ、なんとなく丸を付けなくていいんだね。数字で比較できるところと、情報を追加してから考えるところが分かれます。

一つの案には時刻の便利さを挙げ、もう一つには会場費の心配だけ挙げると、比較の条件がばらばらになりがちです。会場費を考えるなら、どちらも確認する。同じ会場でも利用区分が違う可能性があるので、金額を想像で埋めないようにしよう。

また、60分なら今までの内容を全部できる、とも決めません。従来90分の会を60分へ変えるなら、30分をどう減らすかが必要です。人数を減らすのか、一人の発言時間を短くするのか、読む範囲を少なくするのか。選ぶ方法で、会の中身も変わります。

比較の途中で新しい案が出たら、前の段階へ戻って加えてもよいでしょう。本稿では、Zの形を一度なぞれば二度と戻れない規則としては扱いません。ただ、いま案を広げているのか、出た案を比べているのかを言葉にすると、話の現在地を共有できます。

この例の表は、公式の採点表ではありません。点数から人のタイプを判定したり、最も優れた人を選んだりする道具にも使いません。あくまで、提案の条件を比べるための自作メモです。

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Fの視点で、人への影響と、この会で大事にしたいことを見る

条件を比べたら、最後に人への影響や価値へ目を向けよう。FはFeeling。公式のZ型モデルの説明でも、判断が人へどう影響するか、個人や組織が大事にする価値と合うかを考えています。

ここで「楽しそうな案にすればいい」とだけ受け取ると、見落とすことがありそうです。開始を早めることで参加できなくなる人はいないか。発言時間を短くしても、初参加の人が入りやすい進行にできるか。会の目的が、たくさんの章を読み切ることなのか、感想を交わすことなのか。そのあたりも話したいね。

ただし、参加者の事情を想像だけで決めないでください。「仕事がある人は全員19時がいいはず」「初参加なら長い時間がほしいはず」という書き方では、本人の希望が置き去りになってしまいます。

問い合わせる文の作例なら、こんな聞き方ができます。
「次回を18時30分開始、または19時開始の60分へ変える案が出ています。参加できるほう、参加しにくくなる点、会の内容で残したいことがあれば教えてください」

実際に誰かへ送った文ではなく、本稿の仮例です。回答する人へ生活事情を詳しく説明するよう求めず、今回の参加条件として答えられる問いにしています。

返事が分かれたときは、相手がFだから、Tだからと理由を付ける前に、何が難しいのかを確かめよう。開始時刻なのか、短縮する内容なのか。違う条件なら、対応する案も変わります。

たとえば、仮に早い時刻は難しいという回答があり、会場も19時から利用できると確認できたら、Bを試す方向が候補になります。でも、そこで結論だけ通知するより、「開始は19時を保ち、読む範囲を絞って20時終了を試す」と、何を残して何を変えるかまで伝えたいね。

これは、すべての人が必ず満足するという約束ではありません。今回採らなかった希望もメモに残して、次に考える材料にできます。賛成・反対の人数だけでなく、条件や大事にしたいことを聞く。その役割が、最後の視点として加わります。

Tが冷たさ、Fが優しさという順位にも置き換えません。時刻や内容を比べることと、人への影響を見ることの両方が、この仮の相談に必要だった、という話です。

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4人の担当を決める前に、自分のメモを四つの視点で見直そう

S・N・T・Fと並ぶと、4人のタイプをそろえて担当を割り振りたくなるかもしれません。でも、今回の使い方では、その準備は要りません。参加者へ結果の提出を求めたり、四文字から役を決めたりせず、まず一つの相談に四つの問いを向けます。

読書会の仮例なら、確認できた状況、候補、比較した条件、人への影響と会の目的を残します。誰の発言かをタイプ別に分類するより、まだ空いている欄を見て、何を確かめるかを考えよう。

最初から会全体へ導入するのが大変なら、自分が提案を持っていく前の下書きにも使えます。時刻変更の案だけ書いていたら、現在の終了時刻を記録したか。候補を一つに絞る前に別案を考えたか。相手へ聞きたいことまで書けているか。見直す対象を自分の提案へ戻せます。

さらに試す案が決まったら、次に何を見るかも残しておこう。この例なら、予定した20時に終えられたか、参加しづらくなった点がなかったか、残したかった本の話をできたか。実際に試した後の状況を確かめてから、次の回を考えるための提案です。

MBTIの基本を本で学びたい人には、『MBTIへのいざない―ユングの「タイプ論」の日常への応用』という候補があります。日本MBTI協会が資格なしでも購入できる基本書として掲載し、JPPも一般に購入できる書籍の区分で案内しています。

著者はR.R.ペアマン、S.C.アルブリットン、訳者は園田由紀。楽天市場で確認したJPP刊の中古掲載の識別番号は9784905050216です。購入するときは、書名と著者、出版社、番号、書き込みなどの状態を照合してね。

これは基本の理論を学ぶための紹介です。同書の全編を読んだ書評や、Z型モデルがどの章に掲載されているかを確認した紹介ではありません。この記事で説明したZ型の順番の出典は、The Myers-Briggs Companyの公式解説です。本の購入で、正式なMBTIの実施資格が得られるとも説明しません。

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出典:The Myers-Briggs Company・The Psychology of LeadershipのZ型モデル解説、日本MBTI協会・四つの指標と特徴、日本MBTI協会・出版物、JPP・プロダクト区分。情報確認日:2026年10月15日。会議の進め方や文例、時刻と表は、筆者が組み立てた説明用の仮例です。

次に何かを提案するとき、「どのタイプの人がいるかな」の前に、「まだ見ていない視点はあるかな」と、自分の一枚を見てみよう。開始時刻の案の横へ、聞きたいことが一つ増える。そこからなら、相手との相談を始められるよ。

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この記事を書いた人

性格タイプに関する考え方を、自己理解や人との関わりを振り返るヒントとして紹介する編集部です。タイプだけで人柄や相性を決めつけないことを大切にします。

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